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◇ 本堂
境内の建物で最も特徴があるのがこの本堂でしょう。
旧境内より移築した山門から足を踏み入れると、前庭の向こうに本堂が建っています。威厳のある屋根ではなく、お椀を伏せたような柔らかな入母屋は、遠くに見える穏やかな山々や周囲の田園と融け込むかのようです。
堂内に入りますと、緩やかにカーブを描くアーチ状の鉄骨、規則正しく並ぶ木造梁のリズムによって荘厳な空間をを作り出しています。鉄骨と木造のハイブリッドの造りです。
ご本尊は阿弥陀様です。
浄土真宗では、立像のご本尊をご安置します。
悲しみや苦しみにあえぐこの私の傍らに歩み寄ろうとするお姿を現しています。今回のお寺の移転に伴いご本尊も座を移しました。
その時に解かったのですが、17世紀末~18世紀初に活躍した「仏師宗重」の刻印が足と蓮台をつなぐ部分にあり、この頃に寺院としての形態が整ったと思われます。
とてもやさしいお顔をしておられます。正面にお立ち頂き、お顔と対面しお参りしてみてください。
本堂参詣席は靴を履いたままでお入りいただけます。(御内陣は立入厳禁)
◇ 山門
今回の移転で唯一旧正願寺から移設した建物です。旧正願寺の建物の中で最も古いものと伝わっていたことから、移設としました。屋根はその時に吹き替えております。薬医門と呼ばれる形態です。桁には「大皋山(だいこうざん)」の山号額がかかっています。
◇ 水盤
本堂の前には水盤が広がります。境内のゆったりした雰囲気を作り出しています。2つの水盤の間を通って本堂に入って頂きます、お経の中に「二河白道」という例え話があります。念仏とは火の河と水の河の間の一本の細い白い道だという例え話です。その例えになぞらえています。
◇ 書院の床の間
書院の奥は、床の間と違い棚になっています。2間半という間口で、シンプルでスッキリとしながら、いかにも書院らしい雰囲気を作り出します。
◇ 書院からの眺め
一般の方が足を踏み入れることのあまりない空間です。多くの場合、僧侶の控室として使っています。そこからの外の眺めは、日本庭園かと思えば、実はゆったりとしたシンプルな芝生の広場。石垣と一本の楓がアクセントとなっています。
◇ 門徒会館
法要の時の御斎(仏事の時のお食事)や、会議、色々な催し物で使用します。イス席の部屋で、靴を履いたままでお入りください。
現在月に2回絵画教室が開かれています。
◇ 門徒会館入口
門徒会館へはこの入口からお入りいただきます。
中にはガラスで囲まれた広い部屋で、普段は切り絵で隠れていますが、ここに正願寺の受付があります。
マルシェなどの行事にも活用されます。
◇ 庫裡(くり)玄関
庫裏とは、寺院の伽藍の一つで僧侶の生活の建物を指しましたが、浄土真宗では、僧侶は出家ではなく在俗の生き方をします。そのことから、住職家族の生活の場であり、御斎(仏事の時のお食事)を頂くなどのご門徒の集う場でもありました。
御斎などは門徒会館でとなり、ご門徒からの相談などをこの玄関で行っています。
◇ 共同永代供養墓
本堂東側の墓地には、共同永代供養墓がございます。これとは別に個人で所有する永代供養墓もございます。詳細はお寺までお尋ねください。
本堂へはご自由にお入りいただけます
御用の方は「庫裏玄関」までお越し下さい